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生産科学科

植物生産系

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イネやマメなどの穀類やイモ類を含む食用作物と、蔬菜や花卉、果樹を含む園芸作物の生理生態的特長について理解を深め、これからの時代に即した生産技術の習得や技術開発を図ります。

作物生産学分野

作物生産を取り巻く自然環境や社会環境が大きく変化する中、イネやダイズなどの食用作物の持続的な生産性の向上を目的とし、そのために必要な作物の育種や栽培法の改良の方向性を明らかにしようとしています。

作物生理学分野

サツマイモなど食用作物の食味、着色、貯蔵性といった品質に影響する諸形質の制御機構を、分子生物学、生理学および生化学的手法を用いて解明し、品質の向上に結びつく技術開発や品種育成を目指した研究を行います。

蔬菜園芸学分野

ホウレンソウのシュウ酸生成や、シシトウの辛味成分生成に関わる遺伝および環境要因を解明し、新品種育成につなげる研究を行います。また、植物工場での高付加価値野菜の生産を目的とした研究を行います。

研究クローズアップ 

作物の特性を解き明かし、持続的な生産に役立てる(植物生産系 作物生産学分野)

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塚口 直史准教授

イネは日本だけでなく、世界でも非常に重要な作物(栽培植物)の一つです。コメは人口増加の著しいアジア諸国の主食として、今後ますますその生産性の向上が求められます。日本では外国産の低価格のコメに対する競争力を持つために、より高品質で収量の多い品種が求 められています。イネは10年以上前に全ゲノム情報が解読され、その情報を利用した育種(作物改良)が進められてきました。収量や品質を高めるためにイネなどの作物が持つべき特性を解明し、その遺伝子を明らかにして作物改良につなげるのが作物学です。

これまでにイネの収量を増やす多くの特性とその遺伝子が解明され、育種に利用されてきました。ただしそれらは多くの肥料(窒素)を必要とするため、貧しい農家では恩恵にあずかれないこと、肥料のやりすぎが川や海の水を汚染してしまうことが指摘されています。作物生産学研究室では、イネ体内の窒素分配に関する研究を進めています。各器官への窒素分配のメカニズムを明らかにし、窒素をよりうまく使う作物改良につなげ、そこで分かったことを生かして環境に負荷をかけない栽培技術の確立をめざしていきます。

既存の地域ブランドを守り、新たなブランドを育てる(植物生産系 作物生理学分野)

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坂本 知昭 准教授が研究するサツマイモ‘兼六’

サツマイモはスイカやダイコンと並び石川県の主要な畑作物です。有名な「五郎島金時」をはじめ、「かほっくり」や「能登金時」などはブランド名で、いずれも品種‘高系14号’を砂地で栽培することにより高品質な塊根(イモ)を生産しています。‘高系14号’は西日本を中心に広く栽培されていますが、砂地では畑地より食味に優れた塊根を栽培できるため、県内の砂丘地帯で栽培された‘高系14号’はブランド作物としての地位を確立できています。

しかし収穫直後の‘高系14号’塊根は主に東日本で栽培されている品種‘ベニアズマ’の塊根と比べ糖度が低く、糖度が高まる(糖化)には数ヶ月間の貯蔵が必要となることが関東市場への出荷拡大に大きな障壁となっています。これまでに‘高系14号’塊根の糖化に関わる酵素とその遺伝子をつきとめました。今後はこの遺伝子のゲノム解析を進めて、糖化期間を短縮する技術の開発に結びつけたいと考えています。

一方、戦前の石川県で育成された品種‘兼六’は塊根にβ-カロテンを含むため鮮やかなオレンジ色を呈するのが特徴ですが、栽培の難しさなどから長らく生産が途絶えていました。これまでに砂地より畑地の方が優れた塊根を収穫できることがわかり、‘兼六’と‘高系14号’は県内で産地の棲み分けができると期待しています。さらに収量や品質を高めるための栽培試験のほか、すでに商品化されている干し芋以外の利用法の開発や需要の掘り起こしを地域企業の協力を受けながら進めており、「五郎島金時」に匹敵するブランド作物に育てたいと考えています。

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